【ゲームやスマホは関係なし】あなたの子どもの勉強が続かない理由
はじめに
私は「脳の潜在力」を引き出して勉強や仕事に役立てたいと考えて脳科学や心理学、著名な勉強法などの書物を漁ってきました。そうやって勉強し自分で試した成果としてこのブログで効果的学習法を書いています。
その勉強法も高価な装置や特殊な技術のいらない誰でも簡単に取り組めるようなものを選んで試しています。
そんな中で私が良く読んでいるのは精神科医で作家の樺沢紫苑先生の著作です。
樺沢先生は「情報発信を通してメンタル疾患、自殺を予防する」目的で精神医学や心理学脳科学の知識。情報をわかりやすく伝えて「日本一アウトプットする精神科医」として活動されています。
そんな樺沢先生の著書『ブレインメンタル強化大全』に「運動が続かない理由」が述べられていました。
その「運動が続かない理由」と「勉強が続かない理由」とに多くの共通点があることに気づきました。
今回は私がこれまでの経験から感じてきた「子どもの勉強が続かない理由」を解説していきます。
子どもの勉強が続かない理由
『ブレインメンタル強化大全』(樺沢紫苑著・サンクチュアリ出版)の目的は、「脳のパフォーマンスを高め、より仕事や勉強ができるようになる」ということ。そして「身体疾患とメンタル疾患を予防し、病気にかかることなく長生きする」ということの2つ。そのために「睡眠」「運動」「食事」「禁煙」「節酒」「ストレス発散」といった6つの生活習慣で「何をすべきか」を解説した内容となっています。「禁煙」や「節酒」は未成年とは無関係ですが、詳細な科学的根拠と筆者の豊富な臨床経験に基づいた文章には説得力がありますので、興味を持たれた方は一読をお勧めします。
さて『ブレインメンタル強化大全』で樺沢先生は、「あなたの運動が続かない理由」として以下の5つを挙げています。
➀運動がつらい➁ダイエットが目的➂一人でやっている➃目標が大きすぎる⑤効果的な運動に飛びつく。
これに対して私が挙げる「子どもの勉強が続かない理由」は①勉強がつらい➁偏差値を上げることが目的➂自分の弱点が分からない➃目標が大きすぎる⑤評価の高い問題集に飛びつく。若干無理やり合わせた感がありますが、おおむね共通していると私は感じました。以下「勉強が続かない理由」を解説していきます。
➀勉強がつらい
当然ですがこれが勉強が続かない最大の理由です。勉強が面白くないとか勉強がよく分からないなどの理由も同様にでしょう。
➁偏差値を上げることが目的
そして偏差値はそんなに急には上がらない。偏差値が上がらなければ、ただで好きではない勉強が嫌になるそんな悪循環に陥ります。「ダイエット目的」がダメな理由を樺沢先生は「ダイエット効果は簡単には出ないから」と述べています。
➂自分の弱点が分からない
これは「運動が続かない理由」の➂一人でやっていると少し通じるものがあります。
樺沢先生は一人でやる運動は面倒くさければやめるのも自由だからと理由を述べています。運動で記録を更新したり試合の出場が無垢的ならばけは別ですが、健康のための運動はそこまで求めていないので簡単にやめられるのです。
しかし「勉強が続かない理由」の場合は少し違って、成績を上げることや試験に合格するという成果を出さなけれなりません。
だから先生や成績の良い友人のようなアドバイスをくれる人間が必要だということです。
なぜならば自分の弱点はなかなか自分では分からないので、客観的にアドバイスをくれる人間がいないと成果が出ずに勉強をあきらめてしまうからです。
➃目標が大きすぎる
今まで勉強してこなかった子どもは焦りからなのか、これまでの成績不振を一気に取り戻そうと大きすぎる目標を立てがちです。例えば偏差値10上げるとか毎日2時間勉強するとか極端な目標を立てるのですが、勉強習慣もついていないのですぐに辛くなってやめてしまいます。そうやって3日坊主の癖がついてしまうと自己肯定感の低い子どもはますます自信を無くしてしまいます。中学受験でも「志望校に落ちたら公立に行けば良い」と親が安易に考えて実力不相応の志望校を設定する場合が散見されますが、目標が大きすぎるデメリットはここにあります。
⑤評価の高い問題集に飛びつく
基礎をおろそかにして自分の実力に合わない難易度の高い問題集を解いたり、友達が使っている評判の高い問題集にすぐ飛びつくことです。上に書いた➃と理由は似ているのですが、勉強の苦手な子は自らの学力が客観的に把握できていないためは早く成績をを上げたい焦りからより効果のありそうな問題集に飛びついてしまうのです。問題集とは自らの学力に合った1冊を完全にやりこんでこそ効果を発揮するものです。中途半端につまみ食い的に問題集をやっても学力はつきません。それで勉強をやめてしまうということになります。
勉強を続ける方法
勉強を続けるにはどうすれば良いのでしょうか。それは勉強が続かない理由の逆をやればよいのです。
➀勉強を楽しくする
今やっている勉強で比較的得意なものや興味のあるものを見つけてそこから手を付ける。勉強を楽しくするために筆記用具やノートにこだわったりするのもいいでしょう。机に座ってやるのが嫌ならある気ながらテキストを読むということもできます。
➁勉強の目標を明確にする
勉強をする目標を具体的に明確化にすることです。ただ成績を上げるとか偏差値を上げるでは抽象的すぎて勉強する目標としては実感が伴いません、例えば私服の学校に行きたいから○○高校に行きたい。または尊敬する先輩が通っているからなどイメージしやすい目標を持つことです。
➂勉強仲間や相談相手を作る
勉強は一人でやる作業です。でも同じ目標や苦労を他人と共感することはできます。私も大学受験時は別の高校に通っている友人が、模試や図書館によく誘ってくれ、そこで受験情報を交換したり雑談をしていい息抜きになりました。また勉強の悩みを相談できる人間を持つことも、自分一人では気づかない発見があり勉強を続ける意欲が増すと思います。
➃小さな目標を立てて達成感を味わう
これは大きな目標を立てるなというのではありません。大きな目標から逆算してと途中の通過点を決めて「今」何をやるのかという目標をできそうな範囲で立てるのです。例えば毎日勉強できないなら3日に1度やるとか。1日1回テキストを開くとか(解くでないことに注意!)とにかく出来そうな目標を立てて少しでも達成感を味わうことが重要です。
⑤記録する
面倒くさいと思うかもしれませんが記録することはモチベーションを維持するうえ重要です。➃で述べた小さな目標を達成したことを1行ぐらいで書いていくとよいでしょう。あまり長く書くと却ってそれがストレスになってやらなくなります。そして10日1度くらいにその記録を見直します。そうすることで着実に前進している自分を確認できてモチベーションが湧いてきます。
例えば私は毎日「瞑想」をしていますが、スマホのアプリでに実施日数や合計時間を記録しています。そのアプリの長所は世界中でその瞑想アプリを使っている人にランキングが出るところです。会ったこともないドイツ人やフランス人の仲間と競い合い現在1年半以上「瞑想」を続けています。このアプリは記録だけでなく上の➂の効果もある訳ですが、「勉強の記録」を取っている仲間がいれば、同じことは可能だと思います。
勉強を続けるのに一番大切なこと
勉強を続けるには目的を決めねばなりません。
先に目標について述べてまいりましたが目的とどう違うのでしょう。
目的=ゴール・長期的なもの
目標=目的までの指標・短期的なもの
では勉強する目的とは何でしょうか。高校や大学に進学することは目標ですね。だから例えば東大に行くことは目標であっても目的にはなりえない。公務員になることも目標で目的ではありません。
またピアノがうまく弾けるようになりたいは目的でそのためにピアノ教室に通って練習するは目標になります。広い意味で勉強は何かに上達する目的でするのです。
さて話を元に戻しますが、勉強する目的は仕事をしてお金を稼いで自立して生活するこためです。趣味の勉強は別ですが、たいていの学校に行く目的は技術を身に着けたり、資格を取ったりして仕事に生かす勉強をするためです。
もちろん世界に平和に貢献するためとか病気で苦しむ人を助けるためという目的もあります。しかしまずはお金を稼ぐということが勉強する目的になります。
だから進学する場合はどういう仕事につきたいのか。どのような生活をしたのかという学校に行く目的を決めることが重要になるのです。ただ仕事も学校から見れば上位の目的ですが、「どのような生活がしたいか」から見ると下位の目標になります。
目的が困難になればなるほど長い準備期間とそれを達成するまでの複数の目標が必要になります。しかし進学する目的と勉強する目的が一致すれば親が黙っていても子どもは勉強します。それは親が与えた目的であってはなりません。子どもが自分で決めた目的に対して自分をで定めた目標を立てることに意味があるのです。
子どもが自分で目的を決められるようになる親の接し方については次の記事をご参考ください。
たとえば子どもは写真を取る目的で富士山に登りたいと目標を決めたのにどうせならエベレストにしなさいと親が言ったとしたらどうでしょうか。たぶん親の言うことは聞かないでしょう。
つまり勉強は続けるために大事なことは勉強する目的をはっきり自分で定めることです。そしてその目的は途中や達成した後で変更してもよいのです。行動した結果でなければ分からないこともあるのですから。
まとめ
子どもの勉強が続かない理由として5つまとめました。
①勉強がつらい
➁偏差値を上げることが目的
➂自分の弱点が分からない
➃目標が大きすぎる
⑤評価の高いテキストに飛びつく。
そしてこれらのことを踏まえて勉強を続ける方法を解説しました。
➀勉強を楽しくする
➁勉強の目標を明確にする
➂勉強仲間や相談相手を作る
➃小さな目標を立てて達成感を味わう
⑤記録する
以上の5つに解決法にまとめました。
最後に勉強を続けるのに一番大切なこととして
勉強する目的=ゴール・長期的なものを子どもが自分で定めること。
そして進学をするならばその目的を勉強する目的と一致させれば子どもは自分から勉強を続けることを解説しました。
以上最後までお読みくださりありがとうございました。
※記事の感想や質問をコメントにていただければ励みなります。よろしくお願いします。