【失敗確実】99%の保護者が知らずにやっている中学受験が無駄になる危険な行動【遺伝】
はじめに
皆様お久しぶりです。前回のブログよりだいぶ日がたってしまいました。
10本記事を書いたので安心したせいか軽いスランプになりました。記事10本でスランプとは我ながら情けない限りです。
心機一転頑張ってまいります。
それでは今回のテーマ
保護者の知らない不都合な真実について一本の動画を紹介します。
それがコチラです!
この動画は『日本人の9割が知らないの真実』の著者である行動遺伝学者の安藤寿康氏との対談です
内容をまとめると行動遺伝学では学力は遺伝と環境で殆ど決まる。親の教育や学校の影響はほとんどない。しかしどんなに才能があっても努力や訓練をしなければ学力は獲得されないというものです。
ざっくり言うとこんな感じ。
当たり前と言えば当たり前ですね。
でもそこで疑問がふと湧きました。
学校や親の教育の影響が見られないということは、塾も成績を上げるのに役に立たないのか?
塾で子供に教えることは意味がないのか?
私はこれまで試行錯誤しながら塾業界で1300人以上の生徒を指導してきて、
自分なりに指導の成果に手応えを感じてきました。
これは聞き捨てならないと思い早速この本を読みました。
その結果は…
①すべては遺伝で決まる
『日本人の9割が知らないの真実』は行動遺伝学の本です。
行動遺伝学とはこの本*によれば「知能や性格といった、人間の)心が果たして遺伝するのか。遺伝するとしたら、どれくらい影響を与えているのか」を科学的に研究する学問分野であり、その中心となるのは手法が「双生児法」**ということです。
大事なのは親子を比較して類似性を見るのではなく「子供だけ」をテストや観察によって類似性を見るという点。だから親の影響ではなく「遺伝の影響」と言うのです。
たとえばアルコール依存症の遺伝の影響は50%以上あります。
家庭環境など双子が同じ環境の影響(共有環境と言います)は、約13から15%ぐらい。残りの約30%が個別的な環境の違いです。(非共有環境と言います)
ただし行動遺伝学の成果は統計的、確率的なもので、せいぜい影響があるとか相関関係があるという意味です。
遺伝子のどこの部分が働いているとか共有環境や非共有環境の何がいい影響があるのというような具体的なことはあまりわかっていません。
それにもかかわらず「遺伝の影響は一生変わらない」とか、「才能は遺伝ですべて決まってしまう」という誤解をよく受けます。
それは「遺伝」という言葉の印象が親の影響と同義で受けとらえられてしまうことにあるではないかと想像します。
ちなみに遺伝の影響の調べ方は「指紋数や体重、IQ(知能)や学力のテスト得点、さまざまの側面の性格をアンケートで調べた得点、それにうつの程度や自閉症、そして反社会的行動の程度について相関係数***を割り出した」とのことです。
それでは学力についての遺伝と環境の影響を見ていきましょう。
*
この記事での引用は特に断りがなければ『日本人の9割が知らない遺伝の真実』(安藤寿康・SB新書)からのものです。
**
「双生児法」とは簡単に言うと一卵性双生児と二卵性双生児の類似性を比較するというもの。同じ受精卵から生まれた一卵性双生児は遺伝子は完全に同じなので共有率は100%。二。父母の遺伝子が減数分裂という現象によって半分づつ子供に受け継がれる二卵性双生児はお互いに共有遺伝子は約50%。それら同じ環境で育った一卵性双生児とと二卵性双生児を比較し、50%より類似性が見られたら遺伝の影響があるとする。
***
相関係数とは類似性の高さを数値化したものできょうだいの数値が全く同じなら、相関係数は「1」。ばらけるにつれて小数点以下に数値が下がっていく。例えば体重の一卵性双生児の相関係数は0.90。二卵性双生児の相関係数は0.46。(双子の相関係数からの遺伝・共有関係・非共有関係の効果量の求め方については割愛)
②親と学校の影響は4%?
安藤氏によれば9歳児の国(英)語の遺伝の影響は約65%、
非共有環境が約22%、約13%が共有環境となります。
さらに算数はというと遺伝が約73%、非共有環境が約23%、
共有環境は約4%。
算数のほうが遺伝的影響が強いことがわかります。
逆に言えば言語的能力のほうが親や学校の教育の効果が見られるということです。それでも約1割の影響しかありませんが。
そこで次は知能指数IQについて見てみましょう。
IQの相関係数は発達とともに変化します*。
全体的には遺伝50%以上、共有環境が約34%、非共有環境が約16%です。
このように知能や学力には遺伝の影響が大きくかかわっています。しかし繰り返しになりますが親の学歴が低いからとか勉強が嫌いだから勉強してもムダだということにはなりません。
遺伝の影響は複雑なので両親からの遺伝子の単純な足し算でない遺伝の現れ方(非相加的遺伝といいます)があるからです。
これ以上の遺伝の説明は素人の私には手に余りますので、ご興味を持たれた方はぜひ
『日本人の9割が知らない遺伝の真実』をお読みください。
以下リンクを張っておきます
このように学力における遺伝の影響が無視できませんです。
特に算数の共有環境の影響は約4%なので塾はもちろん算数が苦手な親が教えても効果がないように思われます。
それでは行動遺伝学の知見を踏まえたうえで、子供の成績を上げるために親は何ができるのでしょうか。
*
発達によるIQの相関係数の変化。
児童期の遺伝の影響は約42%・青年期は約55%・成人初期では65%以上。
児童期の共有環境の影響は約30%・青年期は約27%・成年初期では約16%。
児童期の非共有環境の影響は約27%・青年期は18%・成年初期では約18%
③大事なのは子供のやる気
私たちは親子の顔や容姿が似ていることは当然のように受け入れています。
でも知能や才能の遺伝についてはそうではありません。
なぜならば才能や知能は自らの努力によって獲得するものだからです。
どんなに才能に恵まれても訓練をしなければその道のプロにはなれません。プロ野球の選手の子どもが初めて野球をしてホームランを打てることはないですし、ピアニストの子どもが聞いたこともない曲をいきなり上手に弾くことはないでしょう。
そして遺伝の現れ方は複雑です。例え算数の才能が乏しくても非共有環境の影響は約24%あります。
非共有環境は個人的な環境の違いですから、他人より努力することで遺伝的には恵まれていないはずの能力が開花して算数ができるようになるかもしれません。
大切なのは本人が努力してでも能力を手に入れたいと思う気持ちです。学力でいうなら本人が勉強をできるようになりたいと思う気持ち。中学受験ならば志望校に受かりたいと強く思う気持ちです。
つまり勉強する動機がなければ努力するはずかないということです。
しかし中学受験でよく見かける光景はこの真逆をいっています。
大手の進学塾は4・5年で中学受験に必要な知識を学習し終えますので、ついていけない子は4年生のつるかめ算あたりで、四苦八苦です。
それでも「我が子」のためを思う親は無理やり勉強させようとし、思うようにいかずに悩みます。
これまで「子供が勉強しない」という相談を私は数多く受けてきました。
このような相談に対する私の回答は以下の通りです。
「無理強いしても、子どもは勉強するようにはなりません。それよりも成績を上げたいとか志望校に合格したいという動機のほうが大事です。自分の意志で子どもが勉強しない限りは成績は上がりません」。
行動遺伝学では学力についての親や学校の影響である共有環境は約4~13%。この場合の共有環境は教え方とか勉強時間というような形式的なもののことを指しています。
「先生に褒められたから」、「親が喜ぶから」勉強が好きになったというような個人的な動機は非共有環境にあたり、それは約22,3%になります。
大切なのは共有・非共有環境をあわせた約30%を子どものやる気を誘発するように親や先生は働きかけることではないでしょうか。
まとめ
学力において行動遺伝学が明らかにした点は3つ。
①約6~7割が遺伝の影響があること。
②親や学校の教育の影響は約4~16%の影響しかないこと。
③残りは個人的な環境の影響であること。
このことから言えるのは、
①遺伝的影響は親よりそのまま伝わるわけではなく、環境により発現の仕方は異なるので子どもに多様な経験を積ませた方が良いこと。
②親や学校の教育の影響は小さいので強制することなく勉強に興味を持つように誘導すること。
最後に遺伝子工学者の村上和雄氏の言葉を引用して締めくくりたいと思います。
安っぽくものごとを考えず、早わかりしない。鈍で重だが、深く大きく思考する。そうした人が遠回りをしながらもたしかな成果をあげ、時間はかかるけれど、いちばん遠くまで行くのは、科学の世界にかぎらず,けっして珍しいことではありません。*
*
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【不登校防止】学校では教えない成績を伸ばす授業の受け方【自宅学習】
はじめに
「授業の受け方知っていますか?」
学校は授業で勉強は教えてくれますが、授業の受け方は教えてはくれません。
特に小学校は一人の教師が全科目教えるのでそんなに高度なことはやらないし、進み方もゆっくりです。きちんと授業を聞いて漢字練習や計算ドリルなどの宿題をやればついていけるようになっています。
だからわざわざ授業の受け方を教える必要がないのです。
しかし同じ義務教育でも中学校は違います。まず教科ごとに担当がつくので範囲も広くなり内容も難しくなります。
また進み方も早い。
特に数学と英語はきちんと復習しないとすぐに授業についていけなくなります。
これは高校受験を意識して中学の授業を進めなければならないからです。
さらに進学塾は授業進度も速いし、宿題も多いのです。
小学校と同じ感覚で授業を受けていると徐々に授業についていけなくなり、気づいた時には取り返しがつかないというケースが頻発するわけです。
そこで今回は学校では教えない成績の上がる授業の受け方について解説していきます、
なぜ間違った授業の受け方をしているのか
①習い事感覚で授業を受けていること
例えば水泳教室はプールに行って泳ぎを覚えます。家で泳ぎの練習はできません。
大抵に家にはプールはないからです。
何か特殊な器具や楽器、設備の必要な習いごとは先生の指導場所に通うことで、子どもは技術を習得していきます。
小学校の授業も基本的には同じです。
だから先生の指導場所に通うことに慣れてしまうと自宅で何度も練習してして技術を習得するということをしません。
というより自宅で練習するということに気づかないのです。
もちろん習い事やスポーツにも書道や野球の素振りなどのように自分で練習できるものもあるので、一概には言えません。
しかし集団塾で教えていた経験から言えば塾の授業は聞いているが宿題はやらない子は成績が振るいませんでした。
また中学・高校の授業は習っただけでは、例えば数式のように使いこなせなかったり、英単語のようにすぐに忘れてしまいます。
このように勉強が難しくなってくると自分で身につける作業が必要になってくるのです。
➁復習をしないこと
これは勉強が嫌いな子に多いパターンです。
勉強するのは学校や塾の授業だけで家で復習しないので、授業で習ったことがなかなか身につきません。
また復習しないのですぐに授業で習った内容を忘れてしまいます。
授業で習った知識を定着ために復習し、テストでアウトプットしてこそ成績は上がるのです。
漢字や計算ドリル以外の宿題は、授業内容をもう一度家で復習するために出されるのです。
しかし成績の振るわない子どもは一度習った内容が例え身についていなくても、復習するのを嫌がります。一度授業で習ったので自分ではその内容をマスターしたと思い込んでいるのです。
また漢字練習や英単語をも「何回書けば覚えますか」とよく生徒に聞かれます。
これは義務的に勉強しているから出てくる質問で、なぜ漢字や英単語を覚えなければいけないかを理解していないのです。
ちなみに私は「覚えるまで」と答えていました。
一度習ったたことを復習するのは、知識を定着させるために必要なことです。
知識を定着させるため例えば算数の九九のようにまず覚えなければなりません
全ての勉強はまず知識を覚えることから始まるのです。
成績の上がる授業の受け方
①自宅学習を毎日すること
繰り返しになりますが中学受験や高校受験、大学受験など入学試験のある学校に合格するには、その学校の出題内容に合わせて勉強しなければなりません。
受験がある以上中学・高校・塾予備校の授業はどんどん先に進んでしまいます。
そもそも授業している先生も授業内で生徒全員が完全に理解できると思っていません。
だから生徒の方が自分で勉強して追いつく必要があります。
しかし成績の振るわない子ほど「後で一気に遅れを取り戻すつもり」で、勉強を後回しにします。
その考えを改めて毎日少しづつ自宅学習を進めることが大切です。
それに一気に遅れを取り戻すよりも少しづつ勉強していくのは面倒くさいですが、結局は後で楽なのです。
「それはわかっているがうちの子が毎日勉強を続けるなんて無理だ」という場合は、勉強を続ける方法についてに記事を書きましたので参考にしてください。
➁繰り返し復習して定着させること
公立の小学校と比べると中学・高校は授業の進度が速いので毎回授業で完全に理解し、覚えるのは困難です。
だから復習して記憶の定着を図ることが絶対に必要になります。
しかし成績の振るわない子ほど新鮮味がないので面白くないと感じ、復習を嫌がります。
また苦手なところを復習することは苦痛ですのであまりやりたがりません。しかしドイツの心理学者エビングハウスは、かの有名な「忘却曲線」の研究によって、記憶した20分後には42%忘れ、1時間後には56%を忘れ、1日後には74%を忘れることが明らかにしています。
だから少なくとも翌日にはもう一度復習したほうが良いのです。
そして1ヶ月後にさらにもう一度復習します。
そして定期テストや模擬試験の前にもう一度復習する。
そして普段の学習であやふやな知識はまたその場で復習するというように覚えるまで復習するのです。また関連性のある事柄、意味を理解して記憶したものは忘れにくいことも分かっています。
そういう意味でも復習は「一つ粒で2度おいしい」勉強術と言えます。
中国古代の思想家の孔子も『論語』のなかで「学びて時に之を習う亦説ばしからずや」
(学んだことを、時々復習し、理解を深める、なんと楽しいことではないか)
と述べているのは復習の効果の大きさを知っていたからでしょう。
自宅学習の大切さ
太極拳や空手などの武術は先生に一つの型を習ったらそれを自宅で練習して習得し、
1ヶ月後など一定期間を置いて、また先生に覚えた型を見てもらい、違っていたら直してもらってまた新しい型を教えてもらいます。
そうやって自分で練習して型を身に着けていくわけです。
いくら型を知っていても実際にできなければ武術として役に立たないので身に着けるという作業に重きが置かれるのです。
塾や中学・高校の勉強もこの武術の指導スタイルと同じで先生に方向性を示してもらったらあとは自分でひたすら習ったことを身に着けるのです。
つまり授業で習ったことを家で覚えたり、自分で試して徐々に身に着けていくのです。
これは自宅で自習することが前提の指導法です。
もちろん自宅でなくても図書館や自習室で勉強することも含まれます。
このことを理解した生徒だけが中学・高校で成績を上げることができるのです。
さらに進んで独力で学んで分からないところだけ先生に聞くということも可能です。通信教育などもこのスタイルですね。
ですが最初は学校で出された宿題を確実にこなし、すぐに復習や暗記を習慣づけるようにすることが先決です。
「中学・高校の授業は自宅での復習が必要である」
このことに気づくことが中学・高校で成績を上げる第一歩となります。
まとめ
今回の記事は子どもたちがしている間違った授業の受け方についてとりあげました。
はじめに公立小学校と中学・高校の授業の進め方の違いを3つ挙げました。
①公立中学に進むことが前提の小学校と違い、中学・高校は上級学校の入試を意識しているのでに授業の進みが速い。
➁覚えることが多いので学校で授業を受けるだけでは消化しきれない。
➂学校では授業の受け方を生徒に教えることがない。
このような中学・高校の授業の進め方に対して子どもが間違った授業の受け方をしてしまう理由として、
①習い事感覚で授業を受けていること
➁復習をしないこと
以上の2つを解説しました。
これらのことを踏まえて、成績が上がる授業の受け方のポイントを2つ解説しました。
①自宅学習を毎日すること
➁繰り返し復習をして知識を定着させること
最後に「習い事感覚」から、「中学・高校の授業は自宅での復習が必要である」ことを理解し、自宅学習中心の授業の受け方へ意識を変えていく必要性を述べました。
以上最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
★今回の記事の質問・感想をコメントにて募集しています。
(1日中ゲームとスマホ)あなたの子どもが勉強したくない心理
はじめに
「子どもが勉強しないんですけど、先生何とかしてください」
「勉強しないでゲームばかりしてるんですがどうすればいいですか」
塾と学校を問わず親が先生に聞きたい質問ナンバー1ではないでしょうか。実際は先生がどうにか出来るなら既にやっている訳で、極めて返答に困る難しい質問です。
また不登校のカウンセリングでもこの質問は親からよく質問を受けます。
つまり学校に行く、行かないに関わらず「子どもが自分から勉強しない」ということが
問題なのです。
私の経験上、自分から勉強しない子を放置していてもやはり勉強はしないでしょう。
逆に親が口を酸っぱくして注意しても反抗するだけで、勉強はやらないでしょう。
集団塾でよくあるパターンは、最初は親が付ききりで勉強を教えたり、宿題など家庭学習を管理したりと一生懸命取り組みます。
しかしなかなか成績が上がらないので、子どもの我慢が限界に達して、親と揉めはじめます。
すると今度は親も逃げ腰になり「羹(あつもの」に懲りてあえ物を吹く」が如く子どもの勉強から距離を置き、ついには「見守る」という口実で放置してしまうというパターンです。
こういう極端な接し方は親子双方の不信感を招くだけで、全く効果はありません。
我が子と言えど他人ですから簡単には変わりません。それでもわが子に変わってほしいならまず親が変わることです。そこで親が子どもへの接し方をどう変えるかについて以前こんな記事にまとめました。
今回は勉強しない子どもの心理をより詳しく解説していきます。
子どもが勉強したくない心理
ここで取り上げる「勉強」とは学校教育で行われる勉強を指します。
趣味とか資格など広い意味での「勉強」ではありません。しかし広い意味での「勉強」については後ほど少し扱うつもりです。
さて子どもが勉強したくない心理のタイプとしては大きく分けて次の5つが考えられます。
➀親に対する反発
親の意向を子どもに強制した場合、本人はあまり乗り気ではないで勉強しません。
例え本人のためだと言い聞かせても子どもは将来のことには想像力がなかなか働かないので反発します。
つまり「勉強」よりも親の言い方や接し方に不満があるのがこのタイプです。
突き詰めていうと親に不満があるから勉強しないのです。さらにこじれると親に不満を抗議するためにわざと勉強しないようになります。
➁勉強の内容が面白くない
これは単純に学校の「勉強(教科)」が面白くないから。ゲームやと友人と遊ぶことなど勉強より楽しいことはたくさんあります。「因数分解」がゲームより楽しいなんて子どもはなかなかいません。だから自分の時間を割いてわざわざ勉強しないのです。
将来何の役に立つ分からない勉強をやる気がしないのもこのタイプです
➂勉強ができないからやりたくない
勉強が理解できなかったり、やっても成績が上がらないから諦めてしまうタイプです。
大人でもなかなか成果が出ないとやめたくなりますし、実際やめてしまいます。特に小学生はすぐ結果を求めますから難しいものはやりたがりません。
優秀な他人と比較し、劣等感から勉強諦めているのもこのタイプに入ります。
➃勉強する必要性がない
これは通知表がオール3ぐらいの勉強しなくても平均点が取れる子に多いタイプ。
これから勉強が難しくなっても自分はついていけるだろうと楽観的に考えているので、
部活、習い事、趣味など他の活動の方が優先順位が高く、勉強を今やる必要性を感じていません。
集団塾でも1・2年生に多いタイプです。
⑤将来を楽観的に考えている
職業や学歴など社会の仕組みやお金を稼ぐことについての知識がなく、自分の将来について楽観的に考えているのがこのタイプ。困ったら親に頼ればいいと無意識に思っている場合もあります。勉強する必要性がないという意味では➃に似ていますが、➃と違い特にやりたいこともない無気力なところが見られます。
以上のようなタイプの一つが際立って現れているケースもあれば複数のタイプが混ざり合っているケースもあるので、百人子どもがいれば百通りの対応になります。
子どもが勉強したくなる方法
なぜ親は我が子に勉強して欲しいのでしょうか。そしてなぜ「勉強しなさい」と口を酸っぱくして言うのでしょうか。
それは自分が過去にもっと勉強をしておけばよかったという後悔からです。
社会人として高学歴が有利であることや生活していく上で学校で学んだ知識が土台となっていることを痛感しているからです。
つまり社会人して生きていくうえで勉強は必須なのは身に染みて分かっているので、転ばぬ先の杖とばかりに先回りして子どもに勉強させようとするのです。
しかし厳しく言いつけて勉強するなら苦労はいりません。むしろ言えば言うほど親の言うこと聞かないのではありませんか。
しかしそれも仕方のないことです。まだ勉強不足を実感していない子どもは先に述べた➃の勉強する必要性を感じていないのですから。そしてそのことが子どもが勉強したがらない最も重大な理由なのです。
それでは勉強する必要性を感じていない子どもに勉強の必要性を気づかせるにはどうすれば良いのか。
それは勉強する目的を子どもに考えさせることです
ここでは子どもに勉強する目的を考えさせる3つの大切なポイントについて解説します。
➀子どもと本音で話せる関係をつくる
親と子が本音で話せる関係を作りましょう。お互いに言いたいことを言い合うだけ、反対にまともな会話がない状態は勉強以前に親子関係に問題があります。
まずは親が折れて子供の話を良く聞くことを心がけましょう。
どのような人間でも自分の考えや意見を押し付ける人間は好みません。
親子関係では得てしてそのことが忘れがちになっている場合が多いです。
例えば自分の子どもであっても相手の意見は意見として尊重する姿勢がなければ会話は成り立ちません。
これは子どもの言いなりになれということではありません。
危険なことや他人を他人に迷惑になるようなことは子どもにしつけとして教えなければなりません。
ただししつけの範囲はできるだけ狭いほうが望ましいと思います。
子どもの話の聞き方については以前記事にまとめていますので、参考にしていただければ幸いです。
➁将来どうやって生きていくのかを問いかける
親は子どもを一生面倒見ることはできません。子どもがどうやって自力で生きていくのかを折に触れて問いかけましょう。
ここで注意してほしいのは親の希望は後回しにすることです。親の希望を押し付けるのではなくあくまでも子ども自身に将来の希望を考えさせることが重要です。また生き方とは必ずしも職業のことではありません。
例えば世界中を飛び回る生活がしたいとか、文章や絵をかいて暮らしていきたいとか、困っている人助けたいなど漠然とした自分の将来のイメージを子供に持ってもらうのが目的です。
➂将来どうやってお金を稼ぐのか問いかける
以前紹介した納税額日本一の斎藤一人さんが、人生で大切な事として「人間関係」と「お金」の2つだと断言しています。
また「嫌われる勇気」で有名なアドラー心理学の創始者であるアルフレッド・アドラーも「すべての悩みは対人関係」だと断言しました。
そして人生の3つの課題の一つに「仕事の課題」を挙げています。
アドラーの「仕事の課題」とは社会の成員として生きるための仕事をどうやって見つけるかということです。
斎藤一人さんのいう「お金」とは仕事というよりそのものずばり現金の意味で、
理由はお金がない状態は、そのままではどうにもならないので、常にお金を大事にしなさいということを言っています。
つまり無い袖は振れないのだから常にお金は持っていなさいということです。
もちろんお金を稼ぐためには仕事をしなければなりませんが、アドラーの言うように「社会に成員としての仕事をする」というよりは、お金が無ければ「やりたいこと」もできないし「欲しいもの」も買えないという極めて現実的な意味で「お金」と言っています。
私は斎藤一人さんの発言の方が生々しく現実的なので、アドラーの主張より真実を突いているように感じます。
つまり「やりたいこと」をしたり「欲しいもの」を買ったり、生活するためには絶対に「お金」が必要なのであり、それをどうやって稼ぐかを子どもには考えさせる必要があるのです。
例えば「会社員」や「公務員」になりたいならば、学歴は必要なので学校の勉強をしなければなりません。医者や弁護士になりたいなら、学校を出た上に資格試験も合格しなければなりません。
学校の勉強が必要のない仕事は世の中にはたくさんありますが、テレビ番組で東大生がもてはやされているのを見ても「学校の勉強」は結果的に役に立っているように思われます。
このように将来のお金の稼ぎ方を子どもに考えさせると「学校の勉強の必要性」が意識されます。
これが子どもが勉強する強い動機になるのです。
もっと勉強したくなるマインドと行動
➀広く勉強を捉える
そもそも「勉強」とは「学校の勉強」だけを指すのではありません。
学歴があまり関係のない職業に就いても、その仕事に必要な知識やスキルは身につけなければなりません。そういった知識やスキルを身に着けることも「勉強」のうちです。
例えば美容師。美容師の試験に合格してからも新しいヘアスタイルや技術の向上に「勉強」を続けています。医者や弁護士も資格を得るまでも勉強しますが、仕事に就いてからはもっと「勉強」します。
だから親は勉強の意味を広くとらえて、「学校の勉強」に直接関係のないことに子供が興味を持ってもそれを受け入れてほしいと思います。そうすることで勉強したいという欲求の根っこにある知的好奇心を育れば、「学校の勉強」にも興味を持てる部分を見つけることができるようになります。
➁お金の勉強をする
学生のうちは親がかりなのでお金の心配はあまりないでしょう。
ですが小は個人から大は国家までお金の悩みは世の中に溢れ尽きることがありません。こんなに大切なのに不思議なことです。
しかし
お金のことは学校では教えてくれません。
学校で教えてくれないなら自分で勉強するしかありません。将来必ず必要になるお金の知識を子どものころから学んでおくことは大切な事だと思います。
元を正せば親が子どもの将来で心配なのは、自分で生活していける経済力をつけて欲しいということです。
そのために勉強して学歴をつけて給料の高い職業について欲しいというのが親の願いです。しかし世の中は変わってゆきます。
現在の著名なお金持ちはビル・ゲイツ氏や孫正義氏を持ち出すまでもなく若いころから自分で起業した人たちです。
また例え給料の高い会社に入っても終身雇用が崩れた現在、定年まで勤められるか分かりません。
途中で転職するかもしれないし、病気にかかるかもしれない。
人生何があるか分からないからこそお金の勉強をしておけばピンチのときも余裕を失わずにいられるのではないでしょうか。
お金について書かれた本はたくさん出版されていますので、名著と呼ばれるものを読んでいくのも良いでしょう、
ここで私がお勧めするのはネットビジネスを小さく始めてみることです。ネットビジネスの利点は手軽に始められて、それほどコストがかからないからです。
ネットビジネスを小さいながらも運営することで実践を通じてお金の勉強をすることができます。
出来れば中学生以上で親子で相談しあいながら進めていくのが望ましいと思います。
ビジネスを通じて親子のコミュニケーションも円滑になり子供の本音が聞き出せる効果も期待できます。
親子で始めるネットビジネスについて、不登校メンタルサポート研究所のメルマガ登録特典で解説しています。
このマニュアルは元々子どものSNS依存対策についてまとめたものですが、その中でSNSの有効利用例としてネットビジネスを取り上げています。
無料ですので是非読んでいただきたいと思います。
メルマガ登録は下のリンク先から行えますのでよろしくお願いします。
まとめ
子どもの勉強したくない心理として5つ取り上げました。
➀親に対する反発
➁勉強の内容が面白くない
➂勉強ができないからやりたくない
➃勉強する必要性がない
⑤将来を楽観的に考えている。
そして勉強したくなる方法として、勉強したくない心理➃の「勉強する必要性がないこと」に注目し、その解決法の勉強する目的を子どもに考えさせることと大切なポイントとして
➀子供と本音で話せる関係を作る
➁将来どうやって生きていくのかを問いかけること
➂将来どうやってお金を稼ぐのかを問いかけること
これら3つについて解説しました。
最後に勉強したくなる方法の発展版として子供がもっと勉強したくなるマインドと行動
として2つ解説しました。
➀広く勉強を捉える
➁お金の勉強をする
これら2つのポイントは学校の勉強とは直接関係ありませんが、子どもの将来設計には深く関係しています。
親がこれら2つのポイントを早くから子供に意識づけさせることに成功すれば、子どもは自分の将来について深く考えるようになり、結果的に「学校の勉強」を自らするようになります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
※このブログは質問や感想をコメントから募集しています。少しでもお気づきの点があればコメントしていただけると嬉しいです。
【ゲームやスマホは関係なし】あなたの子どもの勉強が続かない理由
はじめに
私は「脳の潜在力」を引き出して勉強や仕事に役立てたいと考えて脳科学や心理学、著名な勉強法などの書物を漁ってきました。そうやって勉強し自分で試した成果としてこのブログで効果的学習法を書いています。
その勉強法も高価な装置や特殊な技術のいらない誰でも簡単に取り組めるようなものを選んで試しています。
そんな中で私が良く読んでいるのは精神科医で作家の樺沢紫苑先生の著作です。
樺沢先生は「情報発信を通してメンタル疾患、自殺を予防する」目的で精神医学や心理学脳科学の知識。情報をわかりやすく伝えて「日本一アウトプットする精神科医」として活動されています。
そんな樺沢先生の著書『ブレインメンタル強化大全』に「運動が続かない理由」が述べられていました。
その「運動が続かない理由」と「勉強が続かない理由」とに多くの共通点があることに気づきました。
今回は私がこれまでの経験から感じてきた「子どもの勉強が続かない理由」を解説していきます。
子どもの勉強が続かない理由
『ブレインメンタル強化大全』(樺沢紫苑著・サンクチュアリ出版)の目的は、「脳のパフォーマンスを高め、より仕事や勉強ができるようになる」ということ。そして「身体疾患とメンタル疾患を予防し、病気にかかることなく長生きする」ということの2つ。そのために「睡眠」「運動」「食事」「禁煙」「節酒」「ストレス発散」といった6つの生活習慣で「何をすべきか」を解説した内容となっています。「禁煙」や「節酒」は未成年とは無関係ですが、詳細な科学的根拠と筆者の豊富な臨床経験に基づいた文章には説得力がありますので、興味を持たれた方は一読をお勧めします。
さて『ブレインメンタル強化大全』で樺沢先生は、「あなたの運動が続かない理由」として以下の5つを挙げています。
➀運動がつらい➁ダイエットが目的➂一人でやっている➃目標が大きすぎる⑤効果的な運動に飛びつく。
これに対して私が挙げる「子どもの勉強が続かない理由」は①勉強がつらい➁偏差値を上げることが目的➂自分の弱点が分からない➃目標が大きすぎる⑤評価の高い問題集に飛びつく。若干無理やり合わせた感がありますが、おおむね共通していると私は感じました。以下「勉強が続かない理由」を解説していきます。
➀勉強がつらい
当然ですがこれが勉強が続かない最大の理由です。勉強が面白くないとか勉強がよく分からないなどの理由も同様にでしょう。
➁偏差値を上げることが目的
そして偏差値はそんなに急には上がらない。偏差値が上がらなければ、ただで好きではない勉強が嫌になるそんな悪循環に陥ります。「ダイエット目的」がダメな理由を樺沢先生は「ダイエット効果は簡単には出ないから」と述べています。
➂自分の弱点が分からない
これは「運動が続かない理由」の➂一人でやっていると少し通じるものがあります。
樺沢先生は一人でやる運動は面倒くさければやめるのも自由だからと理由を述べています。運動で記録を更新したり試合の出場が無垢的ならばけは別ですが、健康のための運動はそこまで求めていないので簡単にやめられるのです。
しかし「勉強が続かない理由」の場合は少し違って、成績を上げることや試験に合格するという成果を出さなけれなりません。
だから先生や成績の良い友人のようなアドバイスをくれる人間が必要だということです。
なぜならば自分の弱点はなかなか自分では分からないので、客観的にアドバイスをくれる人間がいないと成果が出ずに勉強をあきらめてしまうからです。
➃目標が大きすぎる
今まで勉強してこなかった子どもは焦りからなのか、これまでの成績不振を一気に取り戻そうと大きすぎる目標を立てがちです。例えば偏差値10上げるとか毎日2時間勉強するとか極端な目標を立てるのですが、勉強習慣もついていないのですぐに辛くなってやめてしまいます。そうやって3日坊主の癖がついてしまうと自己肯定感の低い子どもはますます自信を無くしてしまいます。中学受験でも「志望校に落ちたら公立に行けば良い」と親が安易に考えて実力不相応の志望校を設定する場合が散見されますが、目標が大きすぎるデメリットはここにあります。
⑤評価の高い問題集に飛びつく
基礎をおろそかにして自分の実力に合わない難易度の高い問題集を解いたり、友達が使っている評判の高い問題集にすぐ飛びつくことです。上に書いた➃と理由は似ているのですが、勉強の苦手な子は自らの学力が客観的に把握できていないためは早く成績をを上げたい焦りからより効果のありそうな問題集に飛びついてしまうのです。問題集とは自らの学力に合った1冊を完全にやりこんでこそ効果を発揮するものです。中途半端につまみ食い的に問題集をやっても学力はつきません。それで勉強をやめてしまうということになります。
勉強を続ける方法
勉強を続けるにはどうすれば良いのでしょうか。それは勉強が続かない理由の逆をやればよいのです。
➀勉強を楽しくする
今やっている勉強で比較的得意なものや興味のあるものを見つけてそこから手を付ける。勉強を楽しくするために筆記用具やノートにこだわったりするのもいいでしょう。机に座ってやるのが嫌ならある気ながらテキストを読むということもできます。
➁勉強の目標を明確にする
勉強をする目標を具体的に明確化にすることです。ただ成績を上げるとか偏差値を上げるでは抽象的すぎて勉強する目標としては実感が伴いません、例えば私服の学校に行きたいから○○高校に行きたい。または尊敬する先輩が通っているからなどイメージしやすい目標を持つことです。
➂勉強仲間や相談相手を作る
勉強は一人でやる作業です。でも同じ目標や苦労を他人と共感することはできます。私も大学受験時は別の高校に通っている友人が、模試や図書館によく誘ってくれ、そこで受験情報を交換したり雑談をしていい息抜きになりました。また勉強の悩みを相談できる人間を持つことも、自分一人では気づかない発見があり勉強を続ける意欲が増すと思います。
➃小さな目標を立てて達成感を味わう
これは大きな目標を立てるなというのではありません。大きな目標から逆算してと途中の通過点を決めて「今」何をやるのかという目標をできそうな範囲で立てるのです。例えば毎日勉強できないなら3日に1度やるとか。1日1回テキストを開くとか(解くでないことに注意!)とにかく出来そうな目標を立てて少しでも達成感を味わうことが重要です。
⑤記録する
面倒くさいと思うかもしれませんが記録することはモチベーションを維持するうえ重要です。➃で述べた小さな目標を達成したことを1行ぐらいで書いていくとよいでしょう。あまり長く書くと却ってそれがストレスになってやらなくなります。そして10日1度くらいにその記録を見直します。そうすることで着実に前進している自分を確認できてモチベーションが湧いてきます。
例えば私は毎日「瞑想」をしていますが、スマホのアプリでに実施日数や合計時間を記録しています。そのアプリの長所は世界中でその瞑想アプリを使っている人にランキングが出るところです。会ったこともないドイツ人やフランス人の仲間と競い合い現在1年半以上「瞑想」を続けています。このアプリは記録だけでなく上の➂の効果もある訳ですが、「勉強の記録」を取っている仲間がいれば、同じことは可能だと思います。
勉強を続けるのに一番大切なこと
勉強を続けるには目的を決めねばなりません。
先に目標について述べてまいりましたが目的とどう違うのでしょう。
目的=ゴール・長期的なもの
目標=目的までの指標・短期的なもの
では勉強する目的とは何でしょうか。高校や大学に進学することは目標ですね。だから例えば東大に行くことは目標であっても目的にはなりえない。公務員になることも目標で目的ではありません。
またピアノがうまく弾けるようになりたいは目的でそのためにピアノ教室に通って練習するは目標になります。広い意味で勉強は何かに上達する目的でするのです。
さて話を元に戻しますが、勉強する目的は仕事をしてお金を稼いで自立して生活するこためです。趣味の勉強は別ですが、たいていの学校に行く目的は技術を身に着けたり、資格を取ったりして仕事に生かす勉強をするためです。
もちろん世界に平和に貢献するためとか病気で苦しむ人を助けるためという目的もあります。しかしまずはお金を稼ぐということが勉強する目的になります。
だから進学する場合はどういう仕事につきたいのか。どのような生活をしたのかという学校に行く目的を決めることが重要になるのです。ただ仕事も学校から見れば上位の目的ですが、「どのような生活がしたいか」から見ると下位の目標になります。
目的が困難になればなるほど長い準備期間とそれを達成するまでの複数の目標が必要になります。しかし進学する目的と勉強する目的が一致すれば親が黙っていても子どもは勉強します。それは親が与えた目的であってはなりません。子どもが自分で決めた目的に対して自分をで定めた目標を立てることに意味があるのです。
子どもが自分で目的を決められるようになる親の接し方については次の記事をご参考ください。
たとえば子どもは写真を取る目的で富士山に登りたいと目標を決めたのにどうせならエベレストにしなさいと親が言ったとしたらどうでしょうか。たぶん親の言うことは聞かないでしょう。
つまり勉強は続けるために大事なことは勉強する目的をはっきり自分で定めることです。そしてその目的は途中や達成した後で変更してもよいのです。行動した結果でなければ分からないこともあるのですから。
まとめ
子どもの勉強が続かない理由として5つまとめました。
①勉強がつらい
➁偏差値を上げることが目的
➂自分の弱点が分からない
➃目標が大きすぎる
⑤評価の高いテキストに飛びつく。
そしてこれらのことを踏まえて勉強を続ける方法を解説しました。
➀勉強を楽しくする
➁勉強の目標を明確にする
➂勉強仲間や相談相手を作る
➃小さな目標を立てて達成感を味わう
⑤記録する
以上の5つに解決法にまとめました。
最後に勉強を続けるのに一番大切なこととして
勉強する目的=ゴール・長期的なものを子どもが自分で定めること。
そして進学をするならばその目的を勉強する目的と一致させれば子どもは自分から勉強を続けることを解説しました。
以上最後までお読みくださりありがとうございました。
※記事の感想や質問をコメントにていただければ励みなります。よろしくお願いします。
授業が分からなくても最短で苦手科目を克服する3つの方法
はじめに
知識や技能を習得するとき教科書やマニュアルは大変便利です。
だから学校で勉強するときには教科書を使います。そして医師国家試験や司法試験や英検などの資格も教科書やテキストがあります。
これらの教科書やテキスト(以後まとめて教科書と呼びます)は大抵基本的なレベルから応用・発展と段階を追って難しくなっていきます。
例えば小学生の教科書。1年生の教科書が6年生の教科書より難しいということはありえませんね。だから1年生の時は従業も易しいのでちゃんと聞いていればまったくわからないということはないと思います。
しかしだんだん学年も進んでいくうちに苦手な教科や単元というものが出来てきます。だからよほどの秀才でない限りすべての教科や単元をマスターしている人はいません。大抵の人は得意科目や苦手科目があり、得意科目の中にも苦手な単元というものがあります。
そこで今回は苦手科目を克服するための本質的な3つの方法について解説していきたいと思います。
その1、つまづいたところまで戻って復習する
すでに学習した範囲でも良く理解できていなかったり、試験の点数が悪い単元は誰にでもあると思います。その最初につまづいたところまで戻って復習し、完全にマスターしてから次の単元に進むというやり方です。
例えば小学生の算数で分数がよく分からないかりとします。分数は3年生から習い始めます。だから自分がもっと高学年であっても3年生に戻って復習するという具合です。
以前なにかののテレビ番組で見たのですが「東大生クイズ王」で有名な伊沢拓司さんが
開成高生のとき、東大模試の数学で0点を取ってしまい、一念発起して分からなくなったところまで戻って復習し、東大に合格した話ををしていました。
この方法の長所は一度学習した範囲なのでできる単元はすらすらと進み、苦手なところだけ集中して学び直せるところです。
欠点は、これは勉強のできない子や小学生に多いのですが、一度学んだ範囲を復習することに心理的に抵抗感があり、面倒くさがってやりたがらないという点です。
一度苦手意識を持ってしまうと焦ってしまい、いたずらに難しいことをやろうとする子供が非常に多い。基本的なところを理解できなければその先の応用は解けないということが理解できないのです。
焦らずに腰を据えて分からなくなったところから復習するというのは非常に有効な方法です。
その2、試験の過去問を解いて、頻出範囲を集中して学習する。
高校や大学の入学試験、各種の資格試験の出題範囲は一応教科書全部ということになっていますが、実際はよく出題される単元とあまり出ない単元があります。
実際に出題される範囲(頻出事項)を調べるには過去に実施された試験問題を入手するのが一番です。
過去の試験問題(過去問)はたいてい過去問題集としてまとめて売られていますが、過去問の効果的な使い方はあまり知られていないようです。
私のこれまでの指導経験でいうと一通り出題範囲を学習した後に、腕試しとして本番の試験直前に過去問を解くというものです。
これだと過去問を解いてみて合格点に届かない場合は、出来なかったところを復習してマスターする時間がないために、万事休すということになります。
過去問のは早めに出題傾向をつかんでその中で苦手な事項を集中して復習し、頻出事項の周辺の部分をつぶすというのが効果的な勉強法です。
以前過去問の使い方について解説してありますのでお読みいただければ幸いです。
ここでは精神科医で受験アドバイザーの和田秀樹氏が自身の医師国家試験勉強の経験を踏まえて過去問の大切さを力説しています。
ちなみに伊沢拓司さんも「過去問は宝」と著書『勉強大全』述べています。
過去問の重要性は、試験勉強法について解説した有名な本のほとんどが強調しているのですが、腕試しとしてやるか過去問に出たところだけ覚えるという誤った使い方をしている人が多いように思います。試験によっては全く同じ問題が出る場合もあるので過去問で出た事項を覚えるのは大切ですが、例えば入試問題の国語のようにまったく同じ問題は出ない場合もあるので、注意が必要でしょう。
その3、復習と過去問を組み合わせる
今回は学校の入試に限らず各種資格試験も想定して苦手克服法を解説しています。
だから最終的には苦手を克服して試験に合格する方法の解説となります。
試験に合格するのに満点を取る必要はありません。
例えば自動車の普通免許は90点合格です。かなり高得点ですが間違えてもよいのです。
もちろん満点を取る必要はありません。合格点を1点でも上回れば良いのです。
つまり合格最低点を取るということです。
でも合格点を取るということを意識して勉強している人は案外少ないと思います。
特に勉強が苦手な人は合格点を取るためには試験科目の全てのマスターを目指した勉強が必要だと思い込んでいるかのようです。
なぜ合格最低点を取ることを意識した勉強ができないかと言うと原因は2つあります。
まず一つ目は試験によく出るところが分かっていないこと。
つまり上のその2で書いたように過去問を解いていないということです。
だから受ける試験の頻出事項とあまり出ないところが実感としてわからない。
そのためあまり出ないところでも頻出事項と同じ力の入れ方で勉強したりしてしまう。
またその逆に頻出事項なのにほとんど手を付けないというチグハグなことが起こってしまう訳です。
2つ目は試験の難易度が実感として分かっていないこと。
これは問題を解く基礎力がないので問題のレベル感が分からないのです。基礎力とは自問題を解くには当然知っておかなければならない知識のことです。
例えば国語でいえば、漢字や語彙。英語なら単語や文法などです。
こういった問題のレベルを判断するうえで基準となるような基礎力がないために
試験問題の難易度が自分で判断できないということになります。
これら2つの原因を解決するには上で述べたその1・その2の方法を両方やることです。
あまりにも勉強不足な場合は過去問どころか試験科目自体も解けないので
まずつまづいたいたところまで戻って復習するというその1の方法をやります。
次に基礎力がついて問題の難易度が自分で判断できるようになったら、
試験の過去問を解いて、頻出範囲を集中して学習するというその2の方法をやります。
こうすればより試験に出るところが自分で判断できます。過去問にも出題傾向は掲載されていますが、大まかなので実感として頻出範囲を「肌」で知る必要がある訳です。
実は最初に頻出範囲を絞ってから勉強するという方法も有効なのですが、実力がないと頻出範囲の「周辺」がどこまでなのかが分かりません。実はまったく同じ問題は出ないこともあるので頻出範囲の「周辺」を暗記していくことが肝要です。だから例えば成績優秀な友人とか先生などの「目利き」と一緒に勉強しないとあまり意味を成しません。
そこで今回は独力で勉強する方法に絞って解説しました。
まとめ
最後にもう一度入試や資格試験で苦手科目を克服する3つの方法をまとめてみます。
その1、つまづいたいたところまで戻って復習する。
その2、試験の過去問を解いて、頻出範囲を集中して学習する。
その3、復習と過去問を組み合わせる。
苦手科目克服の方法としてその3の方法が一番すぐれている思いますが、その1やその2の方法を単独で使っても効果はありますのでそれぞれ個別の方法として解説しました。
そして最も大事なのは試験勉強のゴールを合格最低点突破に置くことです。
つまりその1~その3までの方法を上手く組み合わせて、
どうやって合格最低点突破するかを常に考えて学習計画を立てること。
以上が授業が分からなくても最短で苦手科目を克服する3つの方法の解説となります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
※感想や質問をコメントでお寄せくださればはげみになります。是非ともよろしくお願いします。
【ストレスがなくなる】言ってもやらない人と上手につきあう方法
はじめに
人間は自分に利害が絡んだ時 、出来の悪い他人が許せないし、理解の遅い他人を許すことができません。
そして同じように出来の悪い自分が許せないし、結果を出せない自分を許すことができないのです
つまり未熟な人間は自分も他人も許すことができないのです。
しかし未熟な自分を克服しようという感情は、向上心の表れであり、成長の原動力であるという側面もあります。
ただし自ら成長しよう、向上しようと努力しても必ず結果が出るとは限りません。
だからといって努力が無意味だと申しているのではありません。結果を出すことは大切なことです。しかしあまり結果を出すことにこだわりすぎるとそれがストレスとなり、精神的な不調を引き起こす場合があります。
ここでは未熟な他人や自分とのストレスとうまく付き合う方法を解説していきたいと思います。
自分の未熟さを認めること
人間の未熟さについてかつての高額納税者日本一で実業家の斎藤一人さんが面白いことを言っています。
「それとね、人間には未熟さも必要なんです。例えば、宇宙に地球という惑星が一個しかないと、地球が大きいかどうかもわからないよね。
~中略~
でね、未熟だから自分の成長もわかるし、未熟な人とか成長の遅い人がいるから、成長の早い人もわかるんです。成長が遅いからいけないとかじゃないよ。私たちはものすごく長いスパンで生きてるから、ゆっくりでかまいません。で、そのことが問題じゃないのもっと大事なのは、学びの悪い人とか、学ぼうとしない人を許すことです。そしてそういう人を許すためには、自分の未熟さを知ることだよね。」
未熟だからこそ人間は成長できるのであり、成長の遅い人がいるから成長の早い人が分かる。
つまり 未熟が悪いものと頭ごなしに決めつけるのではなく、未熟であることを基準に他人や自分の成長を測ることができるというわけです。
決して未熟のままでいいという意味ではありません。未熟なものにもそれなりの価値があると認めているのです。
そして未熟だからこそ人間は成長できるのであり、未熟でないということはすでに完成しているのですからもう成長しないということになります。
成長する必要のない完璧に完成された人間など本当にこの世にいるのでしょうか。
答えは言うまでもないでしょう。
他人を許すには自分を許すこと
人間は他人の未熟を知ることで自分の未熟を知ることができます。そして人間は未熟だからこそ成長できるのです。
仏教でいう「煩悩即菩提」。煩悩つまり悩みや欲望があるからこそ、それを消滅させることで菩提つまり悟りを得るということです。
斎藤一人さんは仏教の影響を受けていますので考えも自然と仏教に似てくるのでしょう。
それはさておき問題は先の引用文
「学びの悪い人とか、学ぼうとしない人を許すことです。そしてそういう人を許すためには、自分の未熟さを知ること」
ここが厄介なところです。普通人間は自分が苦も無くできることは、他人もできると思い勝ちです。
例えば有名大学出身で学力の高い講師が生徒に教えるのはあまり上手ではないということがよくあります。生徒がどこでつまずいているのかが分からないからです。
同じようにたいていの人は皆が当たり前にやっていることや社会常識なども従うべきものだと考えます。自分もそういったものに従っているからです。
子どもの不登校がまさにその典型です。
たいていの親は自分は普通に学校に通っていましたから。
それでは「学びの悪い人や学ぼうとしない人」をどうやって許すのか。
それについて斎藤一人さんはこう言っています。
「人をゆるすためには自分をゆるせなきゃいけません。あのね、私は学校も行かなきゃ宿題もやっていかないし、先生の言うことも聞かない。親の言うことも聞かなかったの。
ただ、他の人と違ったのは、私はそういう自分のすべてをゆるしていたんだよね。自分をゆるせてる。普通の人は劣等生だとか何だって、自分を責めちゃうの。親の言うこときかなかったとか、学校の成績が悪かったとか。
でもね、私は自分がゆるせるから、人のこともゆるせるんです。自分のできの悪いのをゆるせるとね、人の出来の悪いのってゆるせるものなの。」
斎藤一人『前掲書』
つまり自分の未熟を許すことで他人の未熟を許そうということです。そのためには
まず自分が未熟であることを自覚しなければなりません。
だからこそ自分の未熟さを知ることが大切なのです。
距離を取ること
「自分をゆるせるから、人のこともゆるせる」
このように斎藤一人さんは述べていますが、いきなり未熟な人を許すことは難しいでしょう。
それならば徐々に許せるようになれば良いのです。
そのためにはまず未熟な人と適切な距離をとることからはじめてはいかがでしょうか。
人間の距離は実際の肉体的な物理的距離と自己と他者という精神的な距離の二種類あります。
不登校の場合、
まず物理的な距離を取るには、不登校で子どもが家にいても、父母共に仕事があれば、就業時間は離れた場所にいます。もし自宅で仕事をするのでも子どもと部屋を別にして極力相手と顔を合わせないようにします。
実際人間は同時に二つのことはできないので目の前に気になる相手がいなければ、あまりそのことを考えなくなります。
だからどうしても気になる相手からは無理やりにでも距離を取ったほうがいい結果になる場合が多いのです。そうやってまず自分が冷静になれれば徐々に未熟な相手も許せるようになると思います。
次に精神的な距離を取るには、自分と他人が別人格であることを自覚することです。
例えば母親は子どもの大家さんか家政婦さんであると考えて食事や洗濯など最低限のことだけ子供とかかわってみてはいかがでしょうか。
親だと思うから子供を学校に行かせなければと思うし、将来も心配になるのです。でも大家さんか家政婦さんなら身近でお世話をするので多少心配はしますが、他人の子ですのであまり深入りはしないはずです。
身もフタもない言い方ですがいくら母親でも子どもの代わりにその子の人生は過ごせないのです。たとえ失敗しても子ども自身で学んでもらうより他にない。
そのことを母親自身がだんだんと納得するためにも、子どもの大家か家政婦と自ら任じて精神的に距離を取ることをおススメします。
まとめ
未熟な他人とのつきあいでストレスを感じないようにするには、
・自分の未熟さを知ること
・自分の未熟さを許して他人の未熟さを許すこと
この二つが大切だということ。そして他人と適切な距離を取ることによって徐々に自分と他人の未熟さを許せるようになるということを解説しました。
以上です。
※コメントで質問や感想をいただければ励みになります。よろしくお願いします。
良く効く!子供の不登校が気にならない考え方
はじめに
不登校の子どものことが頭から離れず心が休まらない。そんな不登校で憔悴しきったお母さんが聞かされるアドバイスは次のようなものだと思います。
子どものことは忘れて気晴らししたら
人生は一度きりなんだから自分の人生は楽しんだら
不登校はすぐに解決するものではありません。
だから四六時中不登校のことばかり考え、子ども中心の生活を過ごしていれば先にお母さんの方が参ってしまいます。
つまりこれらのアドバイスは「少し休んだら」ということなのです。
だから少しは子どものことから離れて活力の回復を勧めるのは理に適ったことです。勿論、気持ちを切り替えてアドバイス通り、一旦子どものことから距離をおいて気分転換ができるお母さんもいるでしょう。
しかし気晴らしや人生を楽しむことをアドバイスされたお母さんはきっとこう反論するのではないでしょうか。
「気晴らしができるならとっくにやっている。しかし子どものことが頭から離れず、そんな気になれない」
なぜお母さんは不登校の子どもに執着し、気分転換ができないのでしょうか。
以下このことについて解説します。
不登校の我が子に執着してしまう3つの理由
➀子供の将来への不安
子どもがこのまま学校に行かずに引きこもりになるのではないか。
学校にも行かず就職もできないのではないか。
子どもの将来を悪いほうにばかり考えてしまい、自分のことが手につかなくなってしまうのです。
そのために周囲の人間や担任の先生に対してイライラが募ることもあります。
学校の先生に対するイライラについては前回書いていますので参考にして頂けたら幸いです。
しかしこれは純粋に子供の将来が心配ということもありますが、自分の老後に自立しない子どもが負担になるのではないかとの不安もあります。
子供の将来や自分の人生設計は一旦置いて、現在の自分の状況を冷静に受け止めたほうが良いでしょう。
➁子どもへの罪悪感
子どもが不登校で苦しんでいるのに自分ばかり楽しいことや気晴らしするのは不謹慎ではないかと気分転換をすることに罪悪感を持つことです。
苦しむ子どもに寄り添いたい気持ちは理解できますが、不登校の子と生活することは大きなストレスになりますので、共倒れしないためにも適度な距離を取る必要があります。
➂世間の非難に対する恐れ
世間体を気にするのも気晴らししようという意欲を失わせます。
例えば不登校の子どもをそのままにして自分だけ気分転換をしたら、他人に非難されるのではないかと考えてしまうからです。
他人の目を気にしすぎると何もできなくなるので、直接非難されたのでなければ、あまり気にしすぎないようにしましょう。
子どもの不登校が気にならない考え方
お母さんが不登校の子どもに執着し、気分転換ができない理由は以下の3つです。
➀子供の将来への不安
➁子どもへの罪悪感
➂世間の非難に対する恐れ
そしてこの3つの理由の一般的なアドバイスを書き添えてみました。
全て正しい対応ですが、あまり出来そうにないかもしれません。
なぜならばこれら3つの心理的な要因は、自然に沸き起こってくるのであり、無理に押さえつければますます気になってしまう性質のものだからです。
つまり「気にするな」というアドバイスはあまり意味がないのです。
さらに「他のことを考えて気分転換をしたら良い」というアドバイスもお母さんたちにとっては同様に意味のないことです。
ではどうすればよいか。
それには不登校の子供への考え方を変えることです。
子どもに対して一段上から俯瞰した視点を持つことです。
言い換えるなら客観的な見方をするということになります。
この一段上から自分を客観的にみる見方を心理学用語でメタ認知といいます。
例えば子どもの不登校はお母さんたちにとってマイナスの要因ばかりです。
普通に考えたら子供の将来と自分の将来を不安に思うことは当然です。
しかしそこを人生という一段上の視点からとらえてみたらどうでしょうか。
たとえば納税額日本一の実業家で作家の斎藤一人さんはこう言っています。
親は子どもより「経験」があるので、「そんなことをすると失敗する!」とか、「そんなことすると苦労する!」というのがわかるんですよね。でも子どもはそれをしたいのです。失敗したとしても、苦労したとしてもそれを経験したいのです。
~中略~
子どもの欲求をずっと抑えつけていると、思春期になったあたりで、ドカンと爆発します。「経験したいのに、させてくれない!」というジレンマが爆発するのです。その爆発が、外に向かうときは、親に対して暴れたり、怒鳴ったりします。その爆発が、内に向かうときは、引きこもりになったり、精神的な病気になることもあります。
斎藤一人著
『神様に上手にお願いする方法』
このように子供が何でも経験したがっているとメタ認知的に考えれば、
「不登校は、子どもが学校に行かなかったらどうなるか、学びたがっているのだ」とメタ認知することも可能なのではないでしょうか。
子どもが学校に行かないとどうなるかを学びたがっているのなら親は何もそのことに
気にしなくてもよいということになります。
不登校は子どもが望んだ経験だからです。
だから子供の世話に疲れた親が気分転換をするのは何も問題がないということになります。
私は斎藤一人さんの考え方に賛同してくださいとは申しませんがメタ認知の考え方はお判りいただけたと思います。
自分で自分を許すことの大切さ
さて子供の不登校に対してメタ認知的に考えることをができたとしましょう。
しかしそれでも不安や罪悪感が湧き上がってくる場合があります。
なぜならばメタ認知によって自分と子どもの距離感に客観的に捉えられたとしても、
多少焦りはなくなるかもしれませんが、子どもの不登校が改善しない限り。不安や罪悪感は消えないでしょう。
不安や罪悪感を消すには、不安や罪悪感を感じている自分を認めることです。
湧き上がった感情を我慢することはかえってその感情を意識することになってしまいます。
つまり子供のたいして罪悪感を感じるている自分を許すことです。
子供の将来が不安だと感じている自分を許すこと。
不登校の子を持って世間の非難を恐れている自分を許すこと。
自分で自分のマイナスの感情を認め、自分を許すことで子どもの不登校に疲れた自分を許すことができるようになります。
自分で自分を許すことができるようになれば、子どもの人生と親の人生は別物であると気付くようになり、たとえ子供が不登校であっても、親の自分は自分で幸せに暮らしてもいいと思えるようになります。
それは決して無責任だということではありません。
親として子供にできる事には限度があると知ったのです。
親としての限度を知ること。
それが子どもの人生を尊重し自分の人生を尊重することにつながります。
まとめ
最後にこれまで述べてきたことをまとめてみます。
親が不登校の子供に執着してしまう理由として➀子供の将来への不安➁子どもへの罪悪感➂世間の非難に対する恐れがありました。
そしてその対策として、
自分で自分の気持ちを俯瞰的に見るメタ認知を身に着けること。
子どもに対する罪悪感や不安を感じている自分を許すこと。
メタ認知的な見方を身に着け、不都合なことを考える自分を許すことで子供の人生と自分の自分が別物であると納得し、たとえ子供が不登校であっても自分は幸せであってもいいと考える事が出来るようになります。
以上子供の不登校が気にならない考え方を述べてきました。