家庭学習のミカタ

家庭学習の悩みを佐藤嵩之がビシッと解決!

不登校の子を持つ親はなぜ理解されないか【先生にイライラ】

 

 

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はじめに

 

「先生は私のつらさをまったくわかってない」

 

「きれいごとは聞き飽きた。私だって一生懸命やってるよ」

 

この記事は学校や塾の先生、医者などいわゆる先生(以後先生で統一して呼びます)にイライラした経験のある方のためにを書いています。

 

なぜ先生は親であるあなたの辛さを分かってくれないのでしょうか。

 

それは学校に行かないのはあなたの子どもであってあなた自身ではないからです。

 

こう申し上げるとあなたはきっとこう反論するでしょう。

 

「確かに学校には通わないが親として保護者として子どもの不登校に責任がある」と。

 

親が先生たちにイライラする原因は親=保護者であるところにあります。

 

ここでは学校や塾の先生、医者などのいわゆる先生が親をイライラさせる3つの原因について解説していきます。

 

 

➀先生は子どもの味方

 

子どもが不登校になると親がまず相談するのは、学校の先生ですね。次いでスクールカウセラーや相談機関。病気や障害が疑われるなら医者、勉強の遅れなら塾の先生という場合もあります。

 

これらの先生たちの直接の相手は不登校の子どもです。

 

先生不登校は手助けを求める子どものSOSだと考えています。

 

当然ですが先生は子どもの気持ちを少しでも和らげようと考えますので、子どもの気持ちを受容しようとしたり、励ましたりもするでしょう。

 

つまり先生子どものことを第一に考える味方になるのです。

 

しかし親としては、「なんとか子どもに学校に行ってほしい」との焦りから、子供に登校するよう先生からも厳しく言ってほしいという気持ちがあります。

 

もしかしたら親には「それが先生の仕事でしょう」という気持ちもあるかもしれません。

 

この先生の子どもの味方という姿勢と親の期待とのズレが親のイライラを招く原因の一つです。

 

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➁先生と保護者は協力すべきもの

親は子どもの保護者です。問題を抱える子どもを精神的にも経済的にも支える立場でありしかも共に生活して一番身近な存在と先生は考えています。

 

かつ年齢的にも成人つまり大人です。だから子どもを教育する先生としつけをする親は、立場的には非常に近いのです。

 

同じと言ってもいいでしょう。

 

先生は保護者は精神的にも経済的にも自立しており、子どもを保護する能力があると考えます。

 

明らかに親が問題を抱えているのでなければ、親は子どもの保護者として先生に協力してくれると考えています。

 

この先生と保護者が立場的に近いことが、「子供の気持ちを第一に考えるべき」という

前提を先生は親と共有しようとします。

 

しかし先生から見れば保護者である親も、家庭では子どもの親であり一人の人間です。

 

親自身が不登校経験者であるならともかく、自分が特に問題なく登校していたら子どもの不登校は受け入れがたいでしょう。

 

まして親の世代は今ほど不登校は問題となっていませんでしたから。

 

例えば子どもが学校へも行かずに自分の部屋にひきこもり、一日中、ゴロゴロとゲームしたり漫画を読んだりしていたら、「自分の育て方がいけないのか」とか「このままでは子供の将来はどうなるのだろう」と親の不安やイライラがつのるのは当然です。

 

それなのに先生は親を保護者として見ていますので、子どものために親が努力することを期待します。

 

こうして親は、「保護者は子供の気持ちを第一に考えるべき」という先生の持つ固定観念に不満を持つのです。

 

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➂先生は自分の専門外のことには関わらない

 

親も生きていく上でで自分自身の悩みがあります。

 

さらに保護者としての子育ての悩みもあります。

 

不登校は学校に通わない子どもの問題ですが親個人としても子どもの不登校に影響を受けます。

 

親にも自分の生活があるので子どもが学校に行かない不登校は、親の生活のペースが乱れます。

 

子どもが学校に行ってほしいと願いながらも、家族として生活を共にしているので、自分の生活や仕事に影響が出てくると子供を負担に感じます。

 

それが半年、1年と長期になればそのストレスはずっと続きます。

 

「お母さん、大変ですね。将来困るのは本人なんだけど学校に来なくていいですよ」

 

とは先生も立場的に言えないのです。

 

だから先生は個人的には親のストレスに同情していたとしても、不登校の解決のために

保護者として子供のために努力することを期待します。

 

しかし親は保護者としての悩みと親自身の生活の悩みは明確に線引きできませんから先生の対応に不満を持つわけです。

 

たとえば母親が夫である父親が子育てに協力的でないと訴えても、先生は家庭内の問題にはタッチしません。

 

たとえ家庭内の問題の解決が不登校の解決に役立つとしても先生はその問題に関与しません。

 

家庭内の問題は他人の口出すことではないからです。

 

先生は「保護者の先生」ではないので保護者自身の問題は自分で解決してほしいのです。

 

つまり立場的に先生は親の個人的な問題には関わらないので、親の不満に対して十分に理解を示すことができない。

 

このことが先生に親が不満を感じる原因なのです。

 

まとめ

 不登校の子を持つ親が理解されない」と先生に対し不満を持つ原因として、先生は担当する子どもを第一に考える「子どもの味方」であること。

 

保護者には先生と協力して「子どものためを第一に考えて努力すること」を期待していること。

 

また親の個人的な問題に先生は関与する立場にないので、「親自身で解決してほしい」と考えていること。

 

以上3つを原因として解説しました。

 

それではこの3つの原因を踏まえて、この問題どう解決していけばよいかを述べていきます。

 

➀学校や塾の先生には「保護者としての立場に徹して」親の個人的な問題は相談しないこと。

 

不登校のつらい状況で「親の個人的な不満を少し聞いてほしい」と考える気持ちは理解できますが、先生は親を子どもの保護者として接していますので、親の個人的な問題の相談相手としては不適当です。

 

たとえば先生は協力して「子育て」という仕事に取り組むビジネスパートナーである

考えてみてはどうでしょうか。

 

はじめから学校や塾の先生に多くを期待しなければイライラすることもないでしょう。

 

 

➁医者やカウンセラーに自分自身の問題を相談する。

 

即効で子どもがやる気になる話の聞き方【4つのポイント】

で親自身の問題はカウンセリングや病院の治療によって解決するのが望ましいと述べました。

takazenkun.hatenablog.com

 

 

親自身の問題は自分の問題として専門家に相談して解決すること。

 

つまり親が保護者としてではなく当事者として自己解決を図ることです。

 

学校や塾の先生「親の先生」にはなれませんが、医者やカウンセラーは親が自分の問題の解決のために患者やクライアントとして相談することができます。

 

医者やカウンセラーは自分の患者やクライアントを第一に考えて最善を尽くしてくれますので、子どもの保護者として感じた理解されないという不満はなくなると思います。

 大切なのは自分自身の悩みや不満を冷静に分析して、その解決に必要な相談相手を的確に選ぶことなのだと思います。

 

以上最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

 

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即効で子どもがやる気になる話の聞き方【4つのポイント】

 

はじめに

 

先日記事の中で、子どもの話を素直に聞くことについて書きました。

 

 

詳しくは下記の記事をお読みいただけたら幸いです。

 

 

takazenkun.hatenablog.com

 

 

 

 

 

さてこの子どもの話を素直に聞くとは、言い換えると傾聴のことです。

 

 

 

傾聴【けいちょう】とはカウンセラーや医療、介護などの分野でよく使われているコミュニケーション技術で、相手の話をありのままに親身に聴くスキルのことです。

 

 

 

 

ここではそのような専門的なスキルではなく、初心者でも実践できるような傾聴の基本的なルールについて解説していきます

 

 

➀聞き手が自分のことのように想像しながら聞くこと

 

相手の話すことを我が身に起こったことのように集中して聴きます。例えばテレビを見ながらや生返事で聞き流したりするのではなく、相手の顔をよく見て真剣に聞きます。適度な相槌を入れるのも効果的です。そうする事で子どもは腹を割って話そうという気になるのです。

 

➁相手を尊重し話をよく理解すること

 

たとえ相手が我が子でも同じ人間として対等であるとか考えて尊重します。そしてむやみに反論せずに、話し手がどのような気持ちでいるかを理解しながら聴いていきます。

 

これは相手の言い分に納得したり、鵜呑みにしたりすることではありません。話の分かりづらい部分は適宜質問したり、「あなたの言ってることはこういうことですね」と話をまとめ確認して話し手の本心を徐々に引き出していきます。

 

 

 

 

 

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➂聞き手に自分自身の悩みがないこと。

 

私のこれまでの経験では、親にとってこのポイント➂が一番難しいと思います。

 

親身になって相手の話を聴き、相手を尊重して話を理解しようとしても、聞き手が自分の悩みに捉われていては集中して聞くことはできません。

特に親は自分の親にされたことや子どもとのこれまでの経緯など過去の問題に捉われている場合があります。

 

これに夫婦間での意見の相違や親の権威、世間体、将来への不安などの問題が加わることもあります。

 

聞き手が悩みを自覚しない場合でも、相手が我が子のことになると子供のを心配したり、子どもの主張を親の権威への挑戦と受け取って、説教したりイライラしてしまいがちです。

 

相手の話を傾聴するには聞き手自身がカウンセリングを受けたり、ストレスを解消したりと自分の悩みを解決しておくのが望ましいと思います。

 

 

 

 

➃聞き手の受容的な態度が相手に伝わること

 

親がこれまでの態度を改めて、話をよく聴こうとしても子どもが本心を語るとは限りません。親とのこれまでの経緯があります。

 

例えば親がこれまで子供の話を聞かずに抑圧的な態度をとっていたら、いきなり本心を話せと言われて信用するのは難しいでしょう。本心を話せばまた叱られるかもしれないからです。

 

また小学生の場合、子ども自身が自分の考えが整理できておらず言葉で表現するのが難しいこともあります。

 

聞き手が自分の観念や先入観にから離れて、落ち着いた態度で子とも根気よく向き合うよう心がけるとよいでしょう

 

 

 まとめ

 

子どもがやる気になるには親が子どもの話を素直に聞くことが重要です。そのためのコミュニケーション技術として傾聴のポイントを4つ解説してきました。

 

子どもの話を傾聴するには、子どもを一人の人間として尊重しながら、親身になって聴くこと。親が自分の観念や価値観に捉われず、落ち着いた態度で共感を示し、子どものありのままを受け入れるという姿勢を伝えつつ集中して聴くことです。

 

こう書くと傾聴とはなんだか難しい技術のようですが、親はカウンセラーのような専門家ではないのであまり細かいことにこだわらずに、子どもの考えを尊重しながら冷静に、ありのままの子供の気持ちを理解しようと努めることではないかと思います

 

 

 

実証済み!自分から勉強する子に育てる親の接し方【まとめ】

 

 

 

 

 

 

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はじめ

 

親が言わなければ宿題をやらない。

 

ゲームばかりして勉強しない。いうことを聞かないから親の言葉も荒くなる。

 

 

 こんなやる気のない子どもが自分から勉強する親の接し方をまとめてみました。

 

 

話を素直に聞く

 

 

 子どもの話を良く聞くこと。

 

 

 

 

 子どもの言うとおりにするのではなく、子どもの言い分を理解すること。

その際その言い分に納得いかなくても自分の判断を下してはいけません。

 

よくありがちなのは親の権威へ挑戦だとばかりに、子どもの言い分を皆まで言わせないこと。これでは子供の不満はたまるばかりです。

 

 人は自分の話を聞いてくれるから相手の話を聞くのです

 

子どもの言い分が身勝手なものであるとしても最後まで子ども言いたいことがなくなるまでよく聞くこと。

 

こうすることで子どもは自分の言いたいことを聞いてもらえたことに満足します。また子ども言い分を聞くことで子どもの本心を掴むことができます。

 

他人の話を肯定的に聞く方法に「傾聴」というテクニックがあります。

我が子のことになると感情的になってしまい話を素直に聞くことが案外できていないものです。

この「傾聴」についてまとめた記事がありますので是非お読みいただきたいと思います。

 

takazenkun.hatenablog.com

 

 

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 適度な距離感を保つ

 

 

 

親として子供と適度な距離感を保つこと。

 

 

親には家族として我が子を思う内向き(主観的)な立場と子供の保護者としての外向き(社会的)な立場があります。

 そのどちらに偏っても子供との関係は上手くいきません。

親が子どもの感情や状況に感情移入しすぎると冷静な判断ができなくなってしまいますし、世間体ばかり気にしすぎると冷たいと思われるでしょう。

 

例えば子どもが中学受験をすると全然勉強しない。

子どもが受験を望むならと塾などの教育費を出してあげる。でも勉強しないので無理に勉強させようとしてケンカになる。

この場合子どもは勉強していないという行動をとっているのだから本心では受験を嫌がっている可能性があります。

これは親自身が将来のために子どもに勉強して欲しい希望をもっているので適切な判断が下せないでいるのです。

親は自分の願望にとらわれず、保護者として冷静な判断を下すことが重要です。

 

 

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子どもの自発的関心を育てる。

人間の関心の持ち方には無意識的関心自発的関心の2種類があります。

 

無意識的関心とは興味や好奇心、読灸に基づいて特に努力しなくても働く関心です。

 自発的関心とは必ずしも興味の持てない物や人物に努力して向けるものです。例えば自動車免許。道路交通法や交通ルールなど本当に興味ある人は少ないでしょう。

 それでも免許を取得して自動車を運転したいから勉強して試験の合格を目指します。

別に好きでなくても技術や知識は習得できるのです。

勉強や技術はすべてやる気にならなければ身につきません。言い換えれば自発的関心を持たなければ身に着けることはできません

 

もちろん勉強に興味を持って取り組む無意識的関心を子どもに呼び覚ますことができれば学習効果はより高まります。

親が叱責して子供に勉強させることは自発的関心ではありません。

 

親が強制しても自発的関心は生まれません。本心から受験に合格したいとか成績を上げたいと望んで初めて自発的関心が生まれます。子どもに自発的関心が芽生えれば行動が伴うはずです。それが自分ヵら勉強するということなのです。

 

つまり自分から勉強する子どもとは勉強に対して自発的関心のある子どもなのです。

 

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まとめ

自分から子どもが勉強する親の接し方をまとめると、

まず子どもの勉強に対する考えや気持ちを良く聞いて子どもの本心を理解します。その際親の考えを強制したり、親の意向に沿うように子どもを誘導するのではなく、子どもの話している内容をありのままに理解すること大切です。

 

次に子どもの気持ちを保護者の立場から冷静に判断します。

親として心配したり、期待したい気持ちはわかりますがそのような「親心」は子どもの重荷になり、また親の思いを汲み取らない子どもを責める態度につながります。

親と保護者の心のバランスがとれるよう子どもと適度な距離感を取るよう心がけましょう。

 

最後に子どもの自発的関心を育てましょう。

 そのためには子どもの判断を尊重にしつつ、たとえ興味のないことでも子どもに関心を持ってもらえるよう励ますことが重要です。

時には人生の先輩として親が自分は子供くらいの年齢の時どう感じたかを語ることも

 子どもにとっては大いに役立つと思います。

この自発的関心こそ自分から子どもが勉強したくなるやる気の正体なのです。

 

 自発的関心をどうすれば育てるられるか、冷静に子どもとの接し方を考えてみることが重要です。

 

以上最後までお読みくださりありがとうございました。

 

※感想や質問をコメント募集しています。よろしくお願いします。

 

東大医学部出身者が実証した試験で合格するたった1つのテクニック!

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はじめに

「勉強できる人は生まれつき頭が良いからだ」そう考える人は多いと思います。
確かにうまれつき記憶力の良い人、理解力のある人は成績も良いでしょう。

しかしどんなに頭の良い人でも勉強ののやり方が誤っていたら成績は上がらないし
合格もおぼつきません。

 

「○○模試で全国1位だったのに、実際には合格しなかった」

「成績上位のあの人が、特に難しくもない試験のなぜ落ちた」

 

こんな話は誰もが一度は耳にしたことがあるでしょう。

今回は受験や資格など試験勉強には不可欠であるにも関わらず見落とされがちな過去問についてお話ししていきます。

東大理Ⅲ出身者がやっている試験で合格するテクニックとは


精神科医で受験アドバイザーの和田秀樹氏は東大、国立大学医学部に合格者を輩出することで知られる灘高から東大理Ⅲ、東大医学部卒のいわば受験偏差値の頂点を極めた
スーパーエリートです。

 

彼は灘高在学中に数学の解法暗記を中心とした「要領の良い」受験メソッドを開発し、さらに難関中高一貫校生向けの東大受験専門塾「鐡録会」を東大在学中に立ち上げるなど、まさに受験の神様と呼ぶにふさわしい活躍をしています。

 

そんな絵に描いたようなスーパーエリートの和田氏は生まれつき「頭の良い」人といえるでしょう。(ご本人の自己認識は別ですが)

しかしそんな彼も東大在学中はバイトや遊びに明け暮れて医師国家試験の半年前まで勉強しなかったそうです。そのため国家試験の模試では不合格判定を受けてしまいました。いくら医学部でも国家試験に受からなければ医者ではないただの人です。

 

そんな劣等生の和田氏を半年で合格に導いたテクニックとはどのようなものだったでしょうか。

 

 

その答えは「ひたすら過去問を解く」とというものでした。

 

 

 

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東大生が絶対に過去問を解く理由

 

国家試験不合格の窮地に追い込まれた和田氏を救ったのは、同じく灘高から東大医学部に進学した同級生でした。

 私が受けた当時の国家試験というのは、先述の通り、要するに過去問を愚直にやっている奴は受かるし、やっていない奴は落ちるという、ただそれだけの試験だったのです。しかし、その事実にさえ、遊び過ぎていた私は気がつかなかった。今思えば不思議なもので、人間というのは、優等生のときは優等生の発想ができるんです。灘の高3の頃は、理Ⅲは440点満点で290点を取ればいいんだという発想ができたのに、劣等生になると、そういう発想ができなくなっていた。ただただ、朝倉書店の「内科学」*を一生懸命読むとかね。医師国家試験を前にして私は、馬鹿な受験生そのものでしたから……。

ここは誤解されたくないので恥を忍んで言っておきましょう。灘高に入ったときから頭がいいという自覚もなかった私は、東大生になっても真面目に授業も出ずに、サブカル系雑誌ライターの仕事や映画の現場の使い走りなど、勉強以外に精を出していたため、気づけば、医師国家試験の不合格が確実視されていました。

東大理Ⅲは、毎年3~4人が医師国家試験に落ちています。たいていが心の病気が理由で不合格になっているのですが、私の場合は、遊びが過ぎたという情けない理由で、国家試験の模試で不合格判定されたのです。そのときに灘の同級生で一番の秀才だった伊佐正*氏が「和田、お前、このままじゃ落ちるで」と言って、勉強会に誘ってくれたのです、そこで過去問をやる意味を認識させられた。ありがたかったですね。

      
                  ~中略~

そうなんです。その勉強会に出てみると、みんなで過去問ばかりをひたすら解いているのがわかりました。特別に高度な勉強法をやっているかと思いきや、ただ、ひたすらに。そして、勉強するのは問題に出たところの周囲の知識ばかり。それを知って、私も勉強法がわかって、無事に国家試験に合格することができました。

引用先

東大医学部が医師国家試験の合格率で55位の下位に沈む理由 | 富裕層向け資産防衛メディア | 幻冬舎ゴールドオンライン

 

※傍線は筆者

 

このように和田氏は勉強会で医師国家試験を分析し、ひたすら過去問を解くことによって国家試験に無事合格することができました。ちなみに朝倉書店の『内科学』とは内科関連項目の参考書です。

 

和田秀樹氏の東大医学部時代については『東大医学部』和田秀樹・鳥巣徹 著が詳しいです。日本最高峰の偏差値エリートに知っておくことは、受験勉強に役立つと思いますので、ご興味を持たれた方はお読みになってみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

 

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過去問で得られる3つのメリットと1つのデメリット

 

 過去問を解くメリットは3つあります。

 

  1. 出題範囲が分かる
  2. 問題の出され方が分かる
  3. 最短の時間で合格できる

 

ひとつずつ解説します。

 

1.出題範囲がわかる

 

 

出題範囲が分かるとは、試験によく出題される部分とあまり出題されない部分が分かるということです。試験範囲とはこれまで学習した全範囲です。しかし実際には試験に頻出のところとあまり出題されないところがあるわけです。

 

 

この区別がつかないと和田氏のように愚直に参考書を全部覚えるということになり、当然試験であまり出題されない部分も勉強することになるわけですから、時間の無駄ということになります。同じ勉強するならよく出題されるところを集中して勉強したほうが効率が良いのです。

つまり過去問で頻出の部分と関連項目を絞り込んで暗記すれば、本番で同じところが出題される可能性が高いので、その問題を解いて合格率がグーンと高まるわけです。

 

2.問題の出され方が分かる

これは質問のされ方が分かるということです。質問のされ方にも特徴があり、問題の聞かれている意味が分からないと誤答してしまうことになりかねません。試験は聞かれた通りに答えないと正解とは言えません。

 

例えば選択問題で「誤っているものを答えなさい」と問題が聞いているのに、正しいもの選択してしまう当然不正解となります。過去問でこういったことを把握しておくことは、非常に大切なことなのです。

 

3.最短の時間で合格できる

 

これこそ過去問を解く最大メリットです。というより目的です。つまり出題範囲を絞り込むことで無駄な勉強をせずに済み、かつ問題の質問のされ方を把握することで本番の

問題の予想がつきます。

 

自分で試験の問題の予想がつくということは、事前に対策も立て易く、また問題に慣れることができるので、落ち着いて本番に臨めるようになります。

 

 

 

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最後に過去問を解くデメリットです。

これはただ過去問を解いただけで安心してしまい、きちんと自分なりに問題の分析をしないことです。

私の教えてきた経験でも、ただ過去問を解いただけで分析して対策しない子が結局本番で失敗したということがよくありました。

過去問を分析して対策を立てるとは問題を予想して覚えることです。


和田氏の例でいうと「勉強するのは問題に出たところの周囲の知識ばかり」という部分が対策に当たります。また試験科目によっては、全く同じ問題は出ないということもありますので、そういった意味でも自力で対策するというのは重要です。

 

 

f:id:takazenkun:20210506175442j:plainまとめ

 

・過去問を解くことは、試験勉強に絶対必要

・過去問を解いて、試験範囲を絞り込む

・過去問を解いて、質問のされ方を把握する

・過去問を分析し、対策を立てることが最重要

 

試験勉強において「過去問を解くこと」がいかに重要かお判りいただけたと思います。
過去問をやらなければ、たとえ東大の医学部生のような頭の良い人であっても試験に落ちるということです。

幸い和田氏は合格しましたが、自力で勉強していたらたぶん不合格だったでしょう。ちなみに医師国家試験は合格率90%以上の医学部卒ならほぼ受かる「易しい」テストです。

以上最後までお読みいただきありがとうございました。

 

※感想や勉強の悩みでのご質問お待ちしております。

 

※コメントより質問していただけたら幸いです・

 

 

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